gonsampoのブログ

健康のために、いろいろ考え試す日々のブログです

病気の名前

インドで流行っている病気について、日本では少しだけニュースになりましたが、他国のことなので、それほど詳しくは報道されませんでした。

そのニュースを見たと言われるかたもいらっしゃると思いますが、ライチを食べて多数の子供たちが亡くなっているそうです。原因は脳炎とも言われているようですが、子供たちの栄養状態も悪かったそうで、はっきりとは特定されていません。症状は頭痛と嘔吐、意識障害、心臓と腎臓に炎症をおこします。

ライチにはヒポグリシンという毒素があり、グルコースの合成を阻害するらしく、発症した子供たちは低血糖になっていたそうです。日本人は栄養状態が悪くないので、空腹時に大量に食べない限り、あまり心配はいらないかもしれません。

インドで起こっている病気について書きましたが、そのことがテーマではありません。その病気の心配をしているわけでもありません。ライチ食べないし。

今日のBBCのそのニュースを読んでいて、ギクッとしたので、病気のネーミングについて考えてみました。

BBCの記事の中に、「インドでは2005年まで脳炎で多数の死者を出したのは、蚊を媒介とする日本脳炎(Japanese encephalitis)が原因だった。」と書かれているのです。

ご存知のかたもいらっしゃると思いますが、日本脳炎は日本発祥の病気ではありません。
日本脳炎は東南アジアで多発しているウイルスの疾患で、多くは豚がウイルスを持ち(犬、 馬も持ちます)、それをコガタアカイエカという蚊が媒介してヒトに移す病気です。日本脳炎という名前は、日本に多い脳炎ではなく、1935年に日本でウイルスが初めて患者から見つかったことに由来しています。

誰が命名したのか不明ですが、和名の日本脳炎でも、英語のJapanese encephalitisでも、日本由来の病気みたいに見えてしまいます。日本の風土病が世界に広がったみたいな。それが再三ニュース記事で出されるのは、嫌な感じがします。

赤痢菌みたいにできなかったのだろうか?と思ってしまいます。赤痢菌は、1898年に志賀潔によって発見され、その名にちなんでShigellaという属名が名付けられました。これは、病原細菌の学名に日本人研究者の名前が付いている唯一の例だそうです。これなら、妙な誤解をされることもなさそうに思います。

でも、日本脳炎のように名前で迷惑するのは日本だけではありません。例えば、スペイン風邪

スペインかぜ(英: 1918 flu pandemic, Spanish Flu)は、1918年から19年にかけ全世界的に流行した、インフルエンザのパンデミック。CDCによるインフルエンザ・パンデミック重度指数 (PSI) においては最上位のカテゴリー5に分類される。感染者5億人、死者5,000万~1億人と、爆発的に流行した。米国発であるにも関わらずスペインかぜと呼ぶのは、情報がスペイン発であったためである。当時は第一次世界大戦中で、世界で情報が検閲されていた中でスペインは中立国であり、大戦とは無関係だった。一説によると、この大流行により多くの死者が出たため、第一次世界大戦終結が早まったといわれている。(Wikipedia

普通、スペイン風邪と聞けば、スペインで流行り出して、世界に広がったのかと考えてしまうと思います。

本当に地域の名前が当てはまっているのは、香港かぜ。香港での発生の最初の記録は1968年7月13日で、翌年にかけて少なくとも50万人が亡くなったそうです。また、アメリカでも500万人の罹患者が出て、約33000人が亡くなっています。今年も猛威を奮っていましたよね。私が罹患したのはA香港型だったようですし。旦那さんしか病院で診断を受けていませんが。

今後、病原菌やウイルスを発見した時には、病気のネーミングにも気を配ってほしいです。