gonsampoのブログ

健康のために、いろいろ考え試す日々のブログです

エボラ出血熱

日本では、エボラ出血熱というと危険度マックス、感染すると即死亡のように思われている感じがします。ドラマの影響もあるかもしれませんが。

実際のところ、エボラ出血熱の致死率は平均して50%前後です。(狂犬病を発症すると致死率ほぼ100%です。感染している動物に咬まれでもしない限り問題ありませんが。)だから大丈夫であるとか言うつもりは全くありません。

ウイルスは数種類ありますし、ほかのウイルスと同じように変異するのではないかと思います。

エボラウイルスが属するフィロウイルス科は、クウェバウイルス(Cuevavirus)属、マールブルグウイルス属(Marburgvirus)、エボラウイルス(Ebolavirus)属の3種の属から成ります。また、エボラウイルス属は、ザイール、ブンディブギョ、スーダン、レストン、タイフォレストの異なる5型が同定されています。ブンディブギョ、ザイール、スーダンの3種は、アフリカでの大流行を起こしてきました。2014から2016年に発生し、西アフリカでの流行を起こしたウイルスはザイール型に属しています。(厚生労働省検疫所)

ただ、以前はエボラ出血熱を発症すると点滴やビタミン剤の投与など患者の免疫力頼みの対症療法が中心でしたが、現在は有効と思えるワクチンもあります。

昨年は、エボラウイルスに感染したかどうかが発症の4日前には判別できる可能性が出てきたという記事がありました。

現在の診断方法を載せておきます。

マラリア、腸チフス髄膜炎などの感染症エボラ出血熱との鑑別は困難です。

現在、WHOが推奨している検査法は、次のとおりです。

定期検査での診断を管理するための自動または半自動核酸検査(NAT)。
NATを簡単に使えない僻地の環境では、迅速な抗原検出法検査。これらの検査は、調査活動の一部としてのスクリーニング検査を目的とすることにも推奨されますが、(感染)再燃の検査はNATで確認する必要があります。
診断のために求められる検体の採取法は、次のとおりです。症状を有する患者からは、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)管に全血を採取します。
死亡した個体または採血ができないときには、感染を防止できる搬送媒体に口腔内液検体を採取して保管します。
 患者から採取された検体は、病原体に対する高いリスクがあります。不活化されていない検体を扱う施設での検査は、最大級の生物学的な封じ込めの条件下で実施されなければなりません。すべての生体からの検体は、国内および国際的に輸送される場合に、3重包装の方法で梱包する必要があります。(厚生労働省検疫所)

特定が早くなると早期治療が期待できそうです。感染の拡大を阻止できるかもしれません。

現在は他国で起きていることで、関係ないように思えるエボラ出血熱ですが、日本で集団感染が起こる可能性を考えてみました。

  • アフリカ地域での滞在で感染 ーー 商用や旅行で滞在される人もいると思います。コンゴなどでの滞在時には、人との接触はさけるほうがいいでしょう。数日前にはウガンダの少年がエボラ出血熱で死亡しています。コンゴにいる祖父の看病に母親たちと行っていたそうです。祖父のエボラウイルスが感染したようです。
  • ブッシュミートを食べて感染 ーー ブッシュミートは野生動物の肉のことです。日本でもジビエなど聞かれますが、同じです。ブッシュミートは英語で、ジビエはフランス語。エボラウイルスはコウモリを宿主にしていたとか。EU諸国にも輸出されている場合もあり、2010年の推計でフランスのシャルル・ドゴール空港経由で年間約270トンの違法なブッシュミートが持ち込まれていたそうです。
  • 性行為感染 ーー 性行為感染のリスク、特に、時間の経過とともに精液中で活性があるため、感染力を有するウイルスの存在率について、さらに多くの調査データと研究(成果)が必要とされています。全てのエボラ出血熱からの回復者および性的パートナーは、安全な性行為を確実に行えるように講習を受けることが必要です。エボラ治療病棟から退院したとき、また、国による精液と体液の検査プログラムに登録されたときには、コンドームが支給されることが必要です。男性のエボラ回復者は、エボラ治療病棟から退院した時点で精液検査を受けることが必要であり、その後、検査結果が陽性であった者は、最小2週間の間隔を置いて、RT-PCR法検査による2度の精液検査が陰性になるまで、毎月、精液の検査が行われるべきです。エボラ出血熱からの回復者および性的パートナーは、以下の何れか(の対策)を行う必要があります。性行為の一切を控えること。回復者の精液が2度の検査で陰性となるまでは、一貫して確実にコンドームを使用して安全な性生活を送ること。

    回復者は、上記のように2度の陰性結果が得られれば、性行為感染のリスクが低下した者として、通常の性生活を再開しても安全です。
    男性生存者が精液検査を利用できない例外的な状況では、症状の発症から少なくとも12か月間は安全性の高い性生活を続けなければなりません。この間隔は、追加情報が、生存者の精液におけるエボラウイルスの有病率および感染力に関して、時間の経過とともに利用可能になるにつれて調整され得る。
    回復者の精液が2度のエボラウイルスに対する検査で陰性の結果が得られるまでは、回復者はマスタベ-ションの後を含め、精液と直接に接触した後には、石鹸と水で直ぐに徹底的に洗浄することによって、適切に手と身体の清潔を保つことを実践する必要があります。この間、使用されたコンドームは、中の精液との接触を防ぐために、安全に取り扱い、安全に破棄される必要があります。
    全てのエボラ出血熱からの回復者およびそのパートナーや家族には、敬意と尊厳そして思いやりをもって接せられるべきです。( WHO 推奨)

  •  エボラ出血熱からの回復者に潜伏するウイルスによる感染 ーー エボラウイルスは、エボラ出血熱からの回復した一部の人の免疫特異部位で存続することが知られています。これらの部位には、睾丸、眼の内部、および中枢神経系などがあります。妊娠中に感染した女性では、胎盤、羊水、胎児でウイルスが存続します。授乳中に感染した女性では、ウイルスは母乳中に存続している可能性があります。

     ウイルスの存続についての研究では、病気からの回復者の何人かの体液では、逆転写酵素ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)法検査において、エボラウイルスが9か月以上にわたって陽性であったことが示されています。

     稀ですが、病気からの回復者の何人かで、特定の部位でウイルスが増殖したために生じた再燃性の症候性疾患が、報告されています。この現象が起こる理由は、まだ完全には解明されていません。(厚生労働省

 

検疫がしっかりされていれば防げそうな感じもしますが、ウイルスのキャリアなど入国審査で見分けられるはずがないですよね。かと言って、入国する人間全員の血液検査をするのは不可能ですし。

日本で感染者が報告された時には、人との身体的接触はなるべく避けて、外出時には物に触れるのも注意しないといけなくなりそうです。

ワクチンと治療薬の進歩を期待するほかないですね。